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皮膚科・アレルギー科

アトピー性皮膚炎

かゆみを伴う湿疹が全身に現れ慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。遺伝的要因以外にも環境要因、腸内環境、栄養状態など複数の因子が発症に関係していると考えられます。

薬剤による対症的な治療を行うだけでなく、食事、生活習慣などを見直し体質改善していく事が重要だと考えます。

かぶれ(接触皮膚炎)

何らかの物質が皮膚に触れ、刺激又はアレルギー反応により接触部位に限局した皮膚炎が生じます。原因として、植物、ニッケルなどの金属、消毒薬、毛染めなどが多いです。

じんましん

虫に刺されたように赤くくっきりと盛り上がった発疹です。数十分から長くても24時間以内に消失しますが、また違う部位に出現したりします。かゆみを伴うことが多いです。食事が原因の場合は食事摂取後すぐに(多くは20分以内)症状が出現するので原因が分かりますが、蕁麻疹の大部分は原因を特定できません。血液でのアレルギー検査(特異的IgE)は一部を除いて、信頼性があまり高くありません。つまり血液検査で陰性となった物質にアレルギー反応が起こることがありますし、陽性を示しても蕁麻疹が生じるとは限りません。特定と食事と運動の組み合わせによる蕁麻疹、薬剤性の蕁麻疹の場合もあります。

帯状疱疹

身体の左右どちらか片側にピリピリと刺す痛みを伴った水ぶくれと赤い斑点が出現する病気です。発症初期は痛みのみで始まる事が多く診断が難しい事があります。

体内に潜伏しているウイルスが、免疫力低下を契機として増殖する事によって起こります。免疫力低下の原因として、疲労、精神的ストレス、病気の罹患、加齢、抗癌剤・ステロイドなどの投薬等が挙げられます。

とびひ(伝染性膿痂疹)

湿疹や虫刺されなどを掻きこわした部位に細菌が感染し、そこから“飛び火”するかのように周辺や離れた部位に症状が広がります。夏場、子供に多く発症します。

シャワーなどで良く洗うことが大切です。

水いぼ(伝染性軟属腫)

子供に多く発症する、ウイルス感染症です。数mmのできもので、表面はつるつるしていて、てっぺんが少し凹んでいます。皮膚と皮膚が触れ合うことで感染することが多く、プールで感染することもあります。自然にも治りますが、治癒に1年ほどかかる事もあります。治療は1個ずつピンセットで摘みとります。処置時に痛みがありますが、事前に麻酔のテープを貼ることで痛みが軽減します。

いぼ(尋常性疣贅)

ウイルスが皮膚の小さなキズから進入し、皮膚の細胞に感染することで起こる皮膚疾患です。子供の手足によくできます。人から人へ、また自分の皮膚の別の場所にうつります。治療の基本は液体窒素による冷凍凝固術で、他に漢方薬(ヨクイニン)、スピール膏、局所免疫療法などを行っています。足の裏にできた場合は、皮膚の深いところにイボのウイルスが入り込んでいるので治りにくいです。

水虫

白癬菌(はくせんきん)というカビが足などに繁殖し、起こる皮膚の感染症です。白癬菌は日常生活の中でどこにでもある菌で、足の裏側の皮膚に付いた後、皮膚の角質層に入り込み皮膚症状を起こします。足だけでなく、股、体、手、顔、頭など全身どこでも発症します。爪水虫が他の水虫の原因になっている事もあります。指の間のじゅくじゅく水虫に水虫薬を塗るとかぶれを起こす事があるのでご注意を。

にきび(尋常性座瘡)

皮膚から分泌される皮脂が毛穴に詰まることによって発生し、思春期から青年期にかけてよくみられます。ホルモンバランス、過労、ストレス、栄養不良などが原因となります。また、炎症が続くことによってニキビ跡になることもあります。

粉瘤(アテローム)

皮膚の下に袋状の構造物ができ、皮膚から本来剥がれ落ちるべき皮脂や角質が溜まってしまうことでできた腫瘍のことをいいます。時間の経過とともに徐々に大きくなり体中のどこにでもできます。内容物が袋を破って放出されると赤く腫れて痛くなります。治療は穴を開け内容物を搾り出す方法と袋ごと切除する方法があります。

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

皮膚の下の組織に細菌が感染することによって赤く腫れ、痛くなり、発熱や倦怠感もみられます。膝から下に起こる事が多く、傷から感染したり、むくみが誘引になったりします。糖尿病など免疫力が低下している方に多くみられます。症状がひどい場合は切開や手術が必要になる壊死性菌膜炎の場合があります。

褥瘡(じょくそう)

床ずれとも呼ばれ体に持続的な負荷がかかると毛細血管が圧迫され、皮膚への血流が減少し皮膚が死んでしまいます。褥瘡のほとんどは寝たきり状態の方に起こり、仙骨部(お尻の割れ目の上)、腰、かかとなどによくみられます。除圧(圧力を取り除く)が原則で外用剤による治療、ポケット切開など行います。

たこ・うおのめ

機械的刺激により角質が肥厚したもの。刺激が続く限り何度でもできます。

糖尿病で足の裏の神経が鈍くなっているとできやすくなります。また最近では特定の抗癌剤でたこ・うおのめができやすくなります。タコ・魚の目の深部に潰瘍ができ感染を起こす事があります。

やけど

高温による皮膚組織の障害。浅いものは塗り薬で治癒しますが、深いやけどは手術が必要になることもあります。

円形脱毛

境界明瞭な円形の脱毛斑が出現し、多発する事もあります。自分の免疫が自分の毛髪を攻撃してしまう事により生じていると考えられています。広範囲になるほど難治となります。外用剤、内服薬、ステロイド局注、局所免疫療法(自費診療)などの治療を行います。

乾癬

カサカサした境界明瞭な盛り上がった紅斑が全身にできます。大きさ、数、形は様々で、発疹が癒合して大きな病変を作ることもあります。できやすい部位は頭部、肘・膝、臀部、下腿伸側などです。爪の変形や関節炎を伴うこともあります。当院では紫外線治療、生物学製剤による治療は行っておりません。

薬疹

薬剤の投与により生じる発疹です。薬剤の投与後1週間以内に発疹が出現する事が多く、大部分が左右対称性に全身に発疹が出現します。発熱、倦怠感、肝障害も同時にみられる事があります。薬疹を起こしやすい薬剤は抗生剤、解熱鎮痛剤、抗てんかん薬などです。CTなどで使用する造影剤でもみられます。

膠原病

真皮・靱帯・腱・骨・軟骨などを構成する蛋白質であるコラーゲンに全身的に障害・炎症を生じる様々な疾患の総称で自己免疫疾患の要因が強いと考えられています。エリテマトーデス、皮膚筋炎、強皮症、シェーグレン症候群などが含まれ、それぞれ特徴的な皮膚症状を呈します。

類天疱瘡

全身に水ぶくれ(水疱)がたくさんできます。自分の免疫が皮膚に作用し水疱が出現します。高齢者に生じる事が多く、ひどい場合は入院加療が必要となります。一旦症状が落ち着いても急に薬を中止すると再び症状が出現してしまいます。長期の薬剤投与が必要となる事が多いです。糖尿病の薬(DPP4阻害薬)が原因で発症する事もあります。